尖閣問題で映画配給・製作会社プレノン・アッシュが破産。『一九〇五』が事実上頓挫
チャイナプロジェクトの樋笠です。尖閣問題の影響による資金繰り悪化により、日中共同製作の「一九〇五」が事実上頓挫という残念なニュースです。主演予定の俳優3人は全員好きなので、見たかったなぁ…(泣)。プレノン・アッシュが配給した侯孝賢(ホウ・シャオシェン)の『百年恋歌』も、DVDで観ましたが、味のあるいい作品でした。
映画版権販売・配給・製作 プレノン・アッシュ
破産手続き開始決定受ける。負債6億4300万円
TDB企業コード:984241481
当社は、1988年(昭和63年)2月創業、91年(平成3年)3月に法人改組した映画の版権販売、配給・製作会社。台湾など外国映画を中心とした配給を手がけ、2006年10月期の年収入高は約1億5000万円を計上。直近では『スープオペラ』(2010年公開、出演坂井真紀ほか)の配給を手がけたものの、案件の減少から2011年10月期の年収入高は約5000万円となっていた。
こうしたなか、2012年に当社が企画、製作を手がけ、香港出身の俳優トニー・レオン、松田翔太、前田敦子を主演とする1905年の横浜を舞台とした『一九〇五』(いちきゅうぜろご、黒沢清監督)の、日本・中国の共同製作が決定。当社と松竹(株)が共同配給する予定で、同年11月からのクランクイン、2013年秋の全国公開を予定していたが、尖閣諸島問題の発生から同映画製作が事実上頓挫し、資金繰りがひっ迫。今回の措置となった。
負債は債権者約129名に対し約6億4300万円。